International Trading 101 (貿易の知識)

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STC Advanced 過去問解説(第20回、問題13)

 

STC Advanced 第20回 問題解説

2024年10月22日開催 

 

問題13

 

<問題13> AからCまでのうち、正しい説明は、いくつあるか、後記1から3までの中 から1つ選びなさい。なお、AからCまでの輸出貨物は、全て輸出令別表第 1の16の項に該当するものとする。

 

A 本邦にあるメーカーXは、チェコにあるメーカーYより炭素繊維1トンの注文を受けた。その際、メーカーYからは、当該炭素繊維を使用して、航続距離が300キロメートル以上の無人航空機の製造に使用すると連絡を受けた。この場合、メーカーXは、輸出許可申請は不要である。

 

B 本邦にあるメーカーXは、タイにあるメーカーYよりアンモニア1トンの注文を受けた。その際、メーカーYからは、当該アンモニアを使用して、農業用の肥料の製造を行うと連絡を受けている。当該肥料の製造がタイの陸軍から委託を受けて行われるものであっても、メーカーXは、大量破壊兵器キャッチオール規制に基づく、輸出許可申請は不要である。

 

C 本邦にあるメーカーXは、マレーシアにあるY大学より炭素繊維1トンの注文を受けた。その際、Y大学からは、当該炭素繊維を使用して、射程距離が300キロメートル以上のロケットの製造に使用すると連絡があった。 この場合、当該ロケットの用途が気象観測用の人工衛星運搬と連絡があれば、 メーカーXは、輸出許可申請不要である。

 

1.1個

2.2個

3.3個 

正解

1.1個
Aが正しい説明です。
 

解説


Aは正しい説明です。

チェコは輸出令別表代3の国(グループA)なので、キャッチオール規制の対象ではありません。したがって輸出令別表第 1の16の項に該当する貨物の輸出には輸出許可申請は不要です。

 

Bは正しい説明ではありません。

タイの陸軍から委託を受けて行われるものは、大量破壊兵器キャッチオール規制に基づく輸出許可申請が必要です。

 

Cは正しい説明ではありません。

マレーシア向けの炭素繊維1トンの用途が、射程距離が300キロメートル以上のロケットの製造である場合は、大量破壊兵器キャッチオール規制に基づく輸出許可申請が必要です。